茅ヶ崎市 スポーツ健康・医学講座 2017.2.19 小林勝

 すぐに使える実践的トレーニング

 ☆☆ 関節を柔らかくする体操&腰痛緩和の体操など ☆☆

 スポーツ健康・医学講座/2016年度 茅ヶ崎市体育協会(壺坂剛 先生)

 

 <参照・引用/志木市広報 2020.9月号> スポーツと栄養 2022.2.9 小林 勝

わたしたちの健康 スポーツと栄養

 埼玉県志木市広報 2020年9月号

 

スポーツと栄養 朝霞地区医師会 三浦 志朗 みうら しろう

 

私達が生きていくためには、三大栄養素と言われる炭水化物、たんぱく質、脂質に加え、ビタミンやミネラルが必要です。スポーツをするにはこれらの栄養素のバランスの良い摂取が大切です。

 

1)炭水化物(糖質)・・すぐに役立つエネルギー成分

スポーツ中に糖質のエネルギーを使い切るとどうなるでしょう? 急に力が入らなくなり、集中力も低下して運動どころではなくなってしまいます。糖質はご飯やパン、果物などから摂取し、筋肉や肝臓でグリコーゲンとして蓄えられ、運動時に分解されて最初のエネルギー源として利用されます。身体に蓄えられるグリコーゲン量はわずかなため、長時間のスポーツでは使い切ってしまいます。そこで数日前からはしっかりと糖質を摂り、脂肪を減らした食事でグリコーゲンを溜め込んでおくことが大事です。また運動中もこまめに糖質を摂り、運動後には糖質と一緒に筋肉の疲労回復を早めるクエン酸(ミカン、レモンなどに多い)を摂ることも良いでしょう。

 

2)たんぱく質・・身体を作る成分

たんぱく質不足になるとスポーツに大切な血や骨や筋肉を作れません。肉や魚、卵や豆などに多く含まれるたんぱく質は体内でアミノ酸に分解され、血や骨や筋肉を作ります。強い運動後には筋肉痛になり2~3日すると治りますよね。これは運動して壊れた筋肉が終了後に超回復して増大し、前よりも強くなっていくためです。運動後に適切なたんぱく質と炭水化物を摂ることが筋肉の発達を助けます。また成長ホルモンは筋肉の発達に重要で、運動後や睡眠中に多く分泌されます。そのため筋肉を作るには十分な休養と睡眠も大切です。

たんぱく質を構成するアミノ酸のうち分岐鎖アミノ酸 ぶんきさあみのさん (BCAA:バリン、ロイシン、イソロイシン)は特に大切です。筋肉分解を抑えたり運動中の疲労軽減にも役立つため、運動前や運動中にサプリメントとして摂取しても良いでしょう。

 

3)脂質・・高カロリーでエネルギー不足を補充

脂質は三大栄養素の中で1gあたりのカロリーがもっとも高く普段のエネルギー源として大切です。ゆっくりとした運動中はエネルギー源にもなります。しかし消化吸収速度が遅いため、運動前の摂取や摂りすぎには注意が必要です。

 

4)ビタミン・・栄養素の利用を助け、免疫力を高める

水に溶けるビタミンB群やC、脂肪に溶けるビタミンA、D、Eなどがあります。スポーツでは、炭水化物からエネルギーを作り出す時に必要なビタミンB1は特に大切で、玄米や豚肉、絹ごし豆腐などに多く含まれます。またビタミンCも貧血予防に大切な鉄分の吸収を助けたり、免疫力向上、動脈硬化を防ぐ働きもあり積極的に摂りたいビタミンです。

 

5)ミネラル・・身体の調子を整える

ミネラルも食事から摂取する必要があり、骨を形成し、筋肉や神経機能を助けたり、貧血を防いだりします。鉄は酸素を運搬する血液成分であるヘモグロビンの材料となるため、不足すると貧血になり、筋肉の疲労や息切れ、動悸が起こり運動能力も低下してしまいます。特に女性アスリートには貧血は大きな問題です。鉄分はレバーや赤身の肉、ほうれん草、ひじきなどに多く含まれ、毎日でも摂取する必要があります。牛乳に多く含まれるカルシウムや、野菜に多いマグネシウムは、骨を強くしたり筋肉のけいれんを抑えたりします。

 

6)水分

体の中は60%が水分であり、運動中に水分をおぎなうことはとても大切です。汗の成分は水と塩分を含むミネラルのため、運動中は水だけだなくミネラルや糖分を含んだスポーツドリンクで水分を補うことが便利です。スポーツドリンクはすぐに吸収しやすい濃度に調整してあり、ミネラルや糖分だけでなく、アミノ酸のBACCや疲労回復のクエン酸を含んだものもあります。運動中でも、できれば15分おき位に 100mℓ~200mℓ程度接種するのが良いでしょう。